土曜日, 5月 29, 2010

地方と中央の構造格差

ん~。被害妄想・・・。

しかし、やはり、
敬えるべき意匠設計者も不合理性を提案しているような感は捨てられません。
つまり、構造力学的に合理性を欠く形態を、敬えるべき構造設計者の能力が構造力学的な非合理を可能にしていると思えてしまう。
それは、間違いなく物件ではなく、建築
しかし、不合理性を含む。

被害妄想的な受け止め方をするかしないかが格差 ではなく、
やはり、
不合理性を可能に出来る能力があるかないかが格差 だと・・・。
能力というか、構造の場合は技術がなければ、キャッチボールは発生しないですよ。

しかし、思考のベクトルが一方向増えたので、また、思考は廻ると思います。
発展しますね。
誰か他のメンバーもこのシリーズ、入ってこないですか?

で、その格差技術にも関する本日の内容→


地方と中央の格差
地方と中央の構造格差

建築物自体は、金沢でも評価の高いものが建てられていますが、
構造に関して、出来ない技術は中央に投げるというシステムが確立されていっているような現実があるように思います。
飛躍的な発想の建築の構造は、地方では出来ないという結びは余りにもお粗末なので、
その要因は? と、思って、少し整理してみました。

まず、多少、グリッドや形状が複雑ながらも、一貫ソフトでモデル化可能な範囲は地方でも出来る。

では、応答解析やFEM解析の範囲に入ってくると?
これらの解析を実施するには、スタディーという直接利益にならない行為の負担が大きい。
この場合のスタディーは、理論と経験。
理論とは、解析を行う基本知識、評定での指摘事項に対応する能力。
経験とは、自由度の高まったインプットの判断とアウトプットの扱い方のノウハウ。
これを習得する行為は時間を要し、かつ利益は出ない。
スタディーを実施するかの判断は、需要という要素が大きく反映されているような。

金沢で高層、超高層は?
 →需要が無いと判断される。
では、免震、もしくは、複雑な挙動を示す建築は?
 →県内大手は、ここら辺から判断が分かれるのでは?
  需要は存在している。しかし、少ない。時代の流れをどう判断するか。
では、では、ダンパーは?
 →これはあって然るべきではないかと思う。効率の良いこのシステムは、構造コストは多少上がるが、メリットの提案の仕方で十分、現実的な需要なのではないでしょうか。

しかし、現状、質点系で解析する必要な建物が少ない。
→時間、費用を考慮すると、スタディーに費やすより、中央に投げた方がその時点での利益は上がる
→応答解析できない
→応答解析を伴う免震・制振システム、複雑な挙動を提案できない
→需要が発生しない

というような地方の悪循環があるような。
しかし、時代の変化は、地方と中央ではなく、
地方の出来る事務所と地方の出来ない事務所に格差は発展している。
この幅は広がるのか、現状のままなのか
は、時代をみれるか、みれないか。

FEMも然りで、現状では設計コストが跳ね上がるこの解析を提案して、納得の得られる需要は少ない。この現状がどう展開するかは、時代を・・・・・・・。



以上とは別に、
意匠設計が中央の構造事務所を使うのが現実的な手段で、現にそういう現状がある。
そこで、質問したいのが、金沢の顔になるような、
金沢21世紀美術館、県庁、しいのき迎賓館などを中央の有名処が設計している要因は何なのでしょうか?
地方の大手がジョイントベンチャーしても無理なのでしょうか?

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。