土曜日, 4月 24, 2010

トーレス・ポルタ・フィラ

八百五福さん。 構造合理主義にのっかってもらって、
どうも どうも。
称賛。
 
構造合理主義は、構造設計労力の縮小、施工性の向上、施工工期の短縮→∴費用低減。
に、つながると思っています。
しかし、私が一番重要だと考えているのは、力の流れのイメージ。
構造設計者にとって、発生する応力が不明確なのは非常に恐ろしい。
複雑性を増す建築ほど、それは大きくなる。
 
得てして、
構造設計ミスというのは解らなかった箇所でしか起こらない。(と、いって過言ではないのでは!?)
構造合理主義を極めると、ただの箱になる。と、いうことではなくて、
箱もその一つの答え。ということ。
私が提案(“提唱”は大胆すぎる)するのは、複雑性を追求するための、単純化された考え。
複雑性を極めたような建築でも、発生する応力が把握できれば構造設計者は造れる。
と、思う。
 
そんな、さ中、何も構造ばかりなにしなくても!?
という、丁度いい建築があったので、紹介。

日経アーキテクチュア 2010 4-12号の表紙を見て、
誰がやったのかな~。
これ、日本かな~。
こういうアクディブな色使える人いるんだな~。
と、上から目線で、思っていたら、
内容を読むと、伊藤豊雄氏だった。
失礼。しつれい。

伊藤豊雄氏がバルセロナに建てたトーレス・ポルタ・フィラ。
私が一目、置いたのはアクティブな色使い。
構造はそんなに突拍子ないことをしておらず、ただの超高層(とはいっても、日本でやるなら応答解析)。
しかし、建築はアクティブに映える。
色使いのセンスがあれば、構造にアクティブを求める必要がなくなる。
そういう感覚を教えてくれる、いい建築。

でも、日本人はみんな、レンゾ・ピアノとリチャード・ロジャースのポンピドゥー・センターを目指して失敗しているような事例ばかりが頭に残る。
それは、アクティブな建築というより、もったいないくらい安い建築に見えてしまう。
構造専攻の私に、そのセンスが無いことは実感しているけれど、意匠屋さんもやっぱりそのセンスは難しいのですか!?
エスキースとか見ていると、俺には描けないな~とか、感心してしまうのに・・・。
やっぱり、レンゾ・ピアノは難しいのですか!?
ポンピドゥー・センターも、工業色で規則的に色を揃えているだけだから、なんか出来そうな気がするけれども・・・。

でも、よくよく見ると伊藤豊雄氏も赤だけで抑えているし・・・。
忠雄氏は灰色一色の打ちっ放しのイメージが強いし・・・。
最近、白一色とかも流行っているような感じがあるし・・・。

     
日本という風土が、カラフルに終わるより、シズルフな今を過ごさせるのでしょうか!?

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金曜日, 4月 23, 2010

コトバ

かっこいいって何なのでしょうか。
外見がかっこいいとか、ぱっと見かっこいいとか良くあります。
ものであれ、人間であれ、その事物がかっこいいと思えるのは、
作られる過程の中にあるのではないかと考えます。
建築を学ぶものとしては、かっこいいものを創造したいと考えます。
しかし、それは外観のことではありません。
じゃあ内観かといえばきっとそうでもありません。

大好きな建築家の座右の銘にこんな言葉があります。


「内から外へ」

その言葉の本当の意味を、私はまだ欠片も理解できてはいませんが、
言葉の根本に、本当のかっこよさがあると確信しています。
今日も、その言葉が頭をよぎります。


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木曜日, 4月 22, 2010

オープンハウスIN金沢1 

先日、ある住宅の見学に行ってきました。
既成の住宅とは一線を画した面白い住宅でしたので紹介します。


外観は最近見慣れたキューブ型です。
内部に入ると、オープンなプランニングとスキップフロアを利用し開放的で各スペースの干渉の度合いもほどよく、明るくとてもよい感じです。ディテールもすっきりし上手さを感じます。

ここまでは想像の範疇を超えているほどではありません。うかつにも、関心してしまったのは「外断熱」である木造住宅の室内のありかたを問い直していたことでした。

通常は柱の巾の中で筋交いと断熱をしているので柱を挟むように内と外からボードを張って仕上げますが、そこのモデルハウスは柱の外側で断熱と合板による耐力壁が完結しているので120mm角の柱がまるまる室内に露出しています。いわゆる和風の芯壁ともちがいます。このことによって構造材が常に住人の目に晒されています。


そのために構造材の配置が美しく見えるように等間隔で配列されています。簡単に見えますがプランや窓の位置などを充分検討しなければできません。
大げさにいうとJOさんが提唱する構造表現主義といえるかもしれません。

機能的な効用としては、柱や梁が晒されているので内部結露の心配がない、あってもすぐ分かるというのは建物を長持ちさせるには相当有効ではないかと思います。

新しい技術としての外断熱工法自体は多くの実例があります。しかしそれらの住宅のデザインは特に目新しいものはあまりありません。

今回見学した住宅は外断熱ゆえに可能な内部空間の見せ方を示しているようです、いわゆる在来工法でも構造体を美しく見せるという試みを外断熱から引き出してきた事に発想の飛躍が感じられ好感がありました。

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ものづくり・・・

ものづくりの責任・・・。
建物の設計・監理をしていると、その責任の重さを痛感する。
建物を建てると言うことは、建主にとっては一生に一度あるかないかの大事業である。
投じられる資金も巨額である。それだけに我々の責任は重い。失敗は許されない。

しかし、あの世界のトヨタですら、ブレーキの不具合でリコールをしている。
自動車のように何度も試作品をつくり、走行テストなどを行って、製品化されていてもミスはある。

建築は一品物である。いろいろな条件を整理し、色々な角度から検討し決定される。
だから、設計・監理には悩み・迷いは付きものである。何年目でも・・・。
一生、勉強なのかなぁ と思うことがある。

オペラハウスのタイルのような発見を探して・・・。

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火曜日, 4月 20, 2010

sydney opera house part2

「太陽はこの建物の表面に反射されるまで
自分の光がどんなに美しいかを知らなかった」
                   ルイス・カーン

オペラハウスは真っ白な外壁かと思っていたら、違っていた。
タイル貼り、それも120㎜角のツルツルしたタイルとザラザラしたタイルが
並んでいる。
なぜタイル貼り??
説明員の方に聞いてみた。
ウツソンは、暗闇の中でほのかに光る……タイルに決めたらしい。
しかし、タイル選びに苦戦したらしく、「光沢が必要だが鏡のような
反射をしてはいけない」と探していた。

そして日本のざらりとした質感の
陶磁器の鉢を見て自分の望んでいたものだと絶賛し、スウェーデンで
3年間研究し、このシドニータイルができたみたいです。

実家で庭でよく見る?転がっている鉢。
日常の中に発見があり、それに気づくこと。
なんでもないことが、偉大なものになるか…

本当にオペラハウスは、遠くからは真っ白で美しい、
夜になるとやさしく写る。
魔法にかけられてますね。オペラハウスも、それを見た私たちも。

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月曜日, 4月 19, 2010

住宅照明2

引続き、姉の新築の照明選び。

対面キッチンのLDKでキッチン、ダイニング、リビングと照明器具がついている。
リビングは先週お話ししたとおり。今日はダイニングについて紹介します。
せっかくの新築でこだわりたいなら・・・と思って指摘した。

ダイニングにはペンダントライトのタイプの照明器具がついていた。
ペンダントライトとは天井から吊り下げられている照明器具。
これについては間違っていない。

私が指摘したのはまた電球についてだ。

はまっていたのは電球タイプの蛍光灯で昼白色(白っぽい明かり)だった。
蛍光灯はまちがっていない・・・オシイ。。。

ダイニング用にペンダントライトにして食卓を照らしているのだから
食卓に並べられる料理をライトアップしていることになる。
だとするならば、料理がおいしく見える明かりは、白熱灯(普通の電球)が
一番だけど、電気代を考えると蛍光灯の電球色(オレンジの明かり)でバッチリ!!

だから姉は、昼白色から電球色にすればOK。

まぁ、結果を簡単にいうと、料理は電球のオレンジの明かりで
おいしく見え、食欲増進につながるというコト★
青という色は食欲をなくす色。だから青い食べ物は・・・ない??かな。
白っぽい色はオレンジの色と比べると青っぽいからだと...
実際に比べるとホント効果がわかる。
料理が出るお店のほとんどが、電球の種類は別として、オレンジの明かりの
照明器具を使用している。ちょっと気にしてみると面白い☆

ただ、住宅の場合、DKで1つの照明器具の場合は、注意が必要!!
キッチンに手元灯がついているから大丈夫だとは思うけど。。。
料理をする側からしてみたら、『おいしそう♡』よりも新鮮かどうかが重要なので
断然、DKで1つなら蛍光灯の昼白色を設置すべきだと私は思う。

うちはアパートなので、DKで1つの照明器具なので天井付けの蛍光管昼白色が
設置してある。自分の住宅を建てる時にはやっぱりこだわってしまいそうだけど・・・。
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