山本基さんのTV番組を「また」見ました。
昨年の夏に放送されたものに、追加の編集がされていました。
前回(http://kanakenshu.blogspot.com/2010/08/blog-post_12.html)より基さんの生い立ちとか、家族の方などが出演されていて以前よりいろんな事がよくわかりました。海辺のアトリエもいっぱい映ってうれしい。
高校卒業後、働いて美大へ行く資金をためていた事や、大学院に入れなかった事などが語られていて「やりたい事があるけれど何かの壁があった」というようなことをおしゃっておられました。
こないだの安藤忠雄さんの講演会の話もそうでしたが、すごい人は壁があっても乗越えて行くところが共通していました。
はたから見ていると華麗に見えるのですが才能の前にすごい努力や葛藤があるのですね。
自然から生成された塩を使って、亡くなった妹さんを思って作る「塩の作品」は海に返されます、それがまた食塩に生成されて誰かの体の一部になるのかもしれない。みんな繋がっている作品だと気がつくと、なんだか感じていた尊厳さの元が少しわかった感じです。
地震の後を意識して放送したのではないでしょうが、関連づけて見てしまいます…。
山本さんのウェブサイト http://www.motoi.biz/
土曜日, 3月 26, 2011
木曜日, 3月 24, 2011
安藤忠雄講演会
安藤忠雄さんの講演会に行きました。
お題は「地方に明日はあるか」です。
地震の後でもあるので、どのような展開の話になるのか?
定員800人の会場は満員、金沢の建築関係者・建築学生のみならず専門外の方も大勢いらっしゃるように見受けられた。やはり世界のANDOである。プロフィールによれば1941年生まれ、同年生まれは早川邦彦さん、長谷川逸子さん、毛綱毅曠さん、伊東豊雄さん、葉祥栄さんら、槙文彦さんが「野武士」と呼んだ世代です。
その代表格が安藤さんと伊東さん。今現在の建築界からの注目度は伊東さんが高いと思います、世間の認知度で言えば圧倒的に安藤さんだと思います。そのちがいというのは伊東さんの挑戦相手が建築そのものや歴史みたいなかんじで、安藤さんの挑戦相手はもっと現実と近いところという感じがします。
冒頭、震災の犠牲になられた方への黙祷がささげることから公演が始まりました。
外国から見れば、日本の大人は良く働き、子供の目が輝いていて見えている。きっと今回の試練も日本は乗り越えられるといっておられた。
それには挑戦を恐れず、前を向いて、大阪のおばさんみたいに元気にしなければならないとおしゃっていた。
びっくりしたのが、「前を向いていれば少々の能力の差なんて関係ない」と言い切っておられた事です。
そして何度も繰り返した言葉が「くふうする」でした。困ったときはいつも何かを工夫してそれを乗り切ってきたとプロジェクトの紹介で繰り返していました。

いろんな、環境や幸運などもあったのかもしれない、当然努力も並ではないと想像できます、ただのいい人であるわけでもないのかもしれません、それでも「前向きでいて」「工夫する」事、至極当たり前でよく聞くことばを本気でやっている事が世界の安藤になった根本だと言う事は嘘じゃないと思います。特に斜に構えるわけでなく、難しく語るわけでなく、前向きに考えて造る。それはSANAAのすなおに考えると言う事とどこか通じる感じがします。両者は、ある意味では対極的な建築ですがどちらも語り口や書いたものにはまったく難解さがないところは共通しています。
まだまだ被災地は予断をゆるしませんが、彼の言う大人が良く働き、子供が目を輝かせ、前をむいて、工夫すれば、きっと復興すると「良い暗示」がみんなにかけられたのではないでしょうか。
お題は「地方に明日はあるか」です。
地震の後でもあるので、どのような展開の話になるのか?
定員800人の会場は満員、金沢の建築関係者・建築学生のみならず専門外の方も大勢いらっしゃるように見受けられた。やはり世界のANDOである。プロフィールによれば1941年生まれ、同年生まれは早川邦彦さん、長谷川逸子さん、毛綱毅曠さん、伊東豊雄さん、葉祥栄さんら、槙文彦さんが「野武士」と呼んだ世代です。
その代表格が安藤さんと伊東さん。今現在の建築界からの注目度は伊東さんが高いと思います、世間の認知度で言えば圧倒的に安藤さんだと思います。そのちがいというのは伊東さんの挑戦相手が建築そのものや歴史みたいなかんじで、安藤さんの挑戦相手はもっと現実と近いところという感じがします。
冒頭、震災の犠牲になられた方への黙祷がささげることから公演が始まりました。
外国から見れば、日本の大人は良く働き、子供の目が輝いていて見えている。きっと今回の試練も日本は乗り越えられるといっておられた。
それには挑戦を恐れず、前を向いて、大阪のおばさんみたいに元気にしなければならないとおしゃっていた。
びっくりしたのが、「前を向いていれば少々の能力の差なんて関係ない」と言い切っておられた事です。
そして何度も繰り返した言葉が「くふうする」でした。困ったときはいつも何かを工夫してそれを乗り切ってきたとプロジェクトの紹介で繰り返していました。

いろんな、環境や幸運などもあったのかもしれない、当然努力も並ではないと想像できます、ただのいい人であるわけでもないのかもしれません、それでも「前向きでいて」「工夫する」事、至極当たり前でよく聞くことばを本気でやっている事が世界の安藤になった根本だと言う事は嘘じゃないと思います。特に斜に構えるわけでなく、難しく語るわけでなく、前向きに考えて造る。それはSANAAのすなおに考えると言う事とどこか通じる感じがします。両者は、ある意味では対極的な建築ですがどちらも語り口や書いたものにはまったく難解さがないところは共通しています。
まだまだ被災地は予断をゆるしませんが、彼の言う大人が良く働き、子供が目を輝かせ、前をむいて、工夫すれば、きっと復興すると「良い暗示」がみんなにかけられたのではないでしょうか。
月曜日, 3月 07, 2011
KIST卒業作品展
金沢科学技術専門学校・KISTの卒業作品展に行ってきました。http://www.kist.ac.jp/pc/news/main.php?wnm_id=219

金沢市民芸術村のアート工房に展示された建築学科の作品を見て驚きました。どれもこれも「作品」になっています。
プレゼンテーションの技術は凄く進歩しているなと感じました。
自分の学生時代を振り返ると、雲泥の差があります。これを19・20歳の人たちが造ったと思うと結構がんばっているんだなと思います。

その日は卒業生によるプレゼンテーションがあると聞きせっかくなのでお邪魔しました。
どれもこれも良く考えられていておもしろかったです。
吉村先生と酒井先生の講評する視点が微妙に違う事が参考になりました。結構厳しい指摘もありたじろぐ学生も多く、そこに山越先生が助け舟を出すという構図がほほえましいです。
話を聞いているうちに学生の中にもいろいろな経歴の人がいるらしく、大学を卒業後KISTに入学した人や社会人を経験後勉強しに来た人などがいたりするのを聞くと、再チャレンジする環境やそれを認める社会というのが一昔まえよりずっと整っている感じがします。
ぜひともみんな頑張ってほしいと思います。
その寄り道がプレゼンを聞いていると結構大事な事だというのも感じます。作品の質に大差はなくても、プレゼンのしゃべりが堂に入っています。やっぱり経験豊かな人は上手にプレゼンをこなしますし、先生方に指摘を受けても上手に対応します。これは実務においては重要な事です、その訓練のためにも一般公開の卒業審査会というのはよいアイデアですね。
全部で20くらいのプレゼンがありました。作品の完成度が高いかどうかは別にしても、特筆すべきは計画に当たって街や敷地の問題点の発見が押しなべて出来ていたように思います。大学4年生ではない19・20歳の学生としては上々なのでしょう。
完成品での差は、その問題にどれだけ検討や調査をしたかで決まるのが今更ながらよく解らせてもらいましたし、過程を知らない他人にもその差はあっという間に伝わる事も感じました。一度にこんなたくさんのプレゼンテーションを受ける事は聞く側にもそれを教えてくれるみたいです。
どうもみなさんありがとうございました。 就職後も頑張ってください。
金沢市民芸術村のアート工房に展示された建築学科の作品を見て驚きました。どれもこれも「作品」になっています。
プレゼンテーションの技術は凄く進歩しているなと感じました。
自分の学生時代を振り返ると、雲泥の差があります。これを19・20歳の人たちが造ったと思うと結構がんばっているんだなと思います。
その日は卒業生によるプレゼンテーションがあると聞きせっかくなのでお邪魔しました。
どれもこれも良く考えられていておもしろかったです。
吉村先生と酒井先生の講評する視点が微妙に違う事が参考になりました。結構厳しい指摘もありたじろぐ学生も多く、そこに山越先生が助け舟を出すという構図がほほえましいです。
話を聞いているうちに学生の中にもいろいろな経歴の人がいるらしく、大学を卒業後KISTに入学した人や社会人を経験後勉強しに来た人などがいたりするのを聞くと、再チャレンジする環境やそれを認める社会というのが一昔まえよりずっと整っている感じがします。
ぜひともみんな頑張ってほしいと思います。
その寄り道がプレゼンを聞いていると結構大事な事だというのも感じます。作品の質に大差はなくても、プレゼンのしゃべりが堂に入っています。やっぱり経験豊かな人は上手にプレゼンをこなしますし、先生方に指摘を受けても上手に対応します。これは実務においては重要な事です、その訓練のためにも一般公開の卒業審査会というのはよいアイデアですね。
全部で20くらいのプレゼンがありました。作品の完成度が高いかどうかは別にしても、特筆すべきは計画に当たって街や敷地の問題点の発見が押しなべて出来ていたように思います。大学4年生ではない19・20歳の学生としては上々なのでしょう。
完成品での差は、その問題にどれだけ検討や調査をしたかで決まるのが今更ながらよく解らせてもらいましたし、過程を知らない他人にもその差はあっという間に伝わる事も感じました。一度にこんなたくさんのプレゼンテーションを受ける事は聞く側にもそれを教えてくれるみたいです。
どうもみなさんありがとうございました。 就職後も頑張ってください。
土曜日, 3月 05, 2011
ちひろさんのハッピーリノベーション
前職の後輩で金沢出身の木田千尋さんが日本増改築産業協会の「リフォームデザインコンテスト」で関東支部優秀賞を受賞されました。
木田さんは女性で若くから優秀で10000㎡以上もある大病院の設計を任されたり、最近では大事務所に転身し新宿の話題の複合施設を担当したりと、まだアラ30のスーパーウーマンです。
そのバイタリティーを自分の住まいでも見せてくれます。
以前の投稿でも書きましたが、政府も中古住宅市場を現状4兆円から8兆円規模に拡大する方針だそうです。http://kanakenshu.blogspot.com/2010/07/blog-post_22.html
そうすると、ユーザーも建築家も工務店も地球環境にもそれぞれにとって重要な意味を持ってきます。
リフォームといえば一時期悪質な業者がワイドショーで頻繁に話題になっていたりしてよくないイメージがあったりしますが、この賞自体は健全なリフォーム産業の発展の為に行われているそうです。
そして彼女はこの流れの重要性と有効性を自分の住まいで体現してみせてくれます。
単なる模様替えではなく、将来の家計設計やライフスタイル等を見据えた戦略的なリノベーションを提案しています。
彼女のサイトでは、良い物件の選び方まで女性らしく丁寧に解説しているので中古マンションの購入やリフォーム前の参考になります。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~kcds/index.html

そして、そのインテリアはプランが大幅に変更されているわけではないのだけれども、カウンターの位置・材料の使い分け・天井高の変化の3つだけで各領域が意識されて、それでいて一体感を感じてリラックスできる独身女性のための空間を造りだしています。
Beforeの写真と比較すると改めて「デザイン」というものには人を活かす力があるのだと感じませんか。
木田さんは女性で若くから優秀で10000㎡以上もある大病院の設計を任されたり、最近では大事務所に転身し新宿の話題の複合施設を担当したりと、まだアラ30のスーパーウーマンです。
そのバイタリティーを自分の住まいでも見せてくれます。
以前の投稿でも書きましたが、政府も中古住宅市場を現状4兆円から8兆円規模に拡大する方針だそうです。http://kanakenshu.blogspot.com/2010/07/blog-post_22.html
そうすると、ユーザーも建築家も工務店も地球環境にもそれぞれにとって重要な意味を持ってきます。
リフォームといえば一時期悪質な業者がワイドショーで頻繁に話題になっていたりしてよくないイメージがあったりしますが、この賞自体は健全なリフォーム産業の発展の為に行われているそうです。
そして彼女はこの流れの重要性と有効性を自分の住まいで体現してみせてくれます。
単なる模様替えではなく、将来の家計設計やライフスタイル等を見据えた戦略的なリノベーションを提案しています。
彼女のサイトでは、良い物件の選び方まで女性らしく丁寧に解説しているので中古マンションの購入やリフォーム前の参考になります。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~kcds/index.html

そして、そのインテリアはプランが大幅に変更されているわけではないのだけれども、カウンターの位置・材料の使い分け・天井高の変化の3つだけで各領域が意識されて、それでいて一体感を感じてリラックスできる独身女性のための空間を造りだしています。
Beforeの写真と比較すると改めて「デザイン」というものには人を活かす力があるのだと感じませんか。
土曜日, 2月 26, 2011
グローバルスタンダードな群青・朱壁??
以前に金沢の和室の壁について先輩に揶揄されたと書きました。
そのとき声に出せなかった反論はこうです。
「リートフェルトだって同じ赤と青だし、ブルーアンドレッドチェアーは下品か?、モンドリアンなんか金沢の和室そのものじゃないか、なんで和室だとだめなんだ?」と心の中でブツブツ…。
どなたか偉い先生、モンドリアンやリートフェルトが加賀藩の和室を参照していたのだ!とか論じてくんないすかね?
ブルーノタウトタウトが桂離宮をみてディス・イズ・モダンと感激したように、モンドリアンも兼六園の成巽閣を見たらディス・イズ・ディステイルって言わないですかね(笑)。
そのとき声に出せなかった反論はこうです。
「リートフェルトだって同じ赤と青だし、ブルーアンドレッドチェアーは下品か?、モンドリアンなんか金沢の和室そのものじゃないか、なんで和室だとだめなんだ?」と心の中でブツブツ…。
どなたか偉い先生、モンドリアンやリートフェルトが加賀藩の和室を参照していたのだ!とか論じてくんないすかね?
ブルーノタウトタウトが桂離宮をみてディス・イズ・モダンと感激したように、モンドリアンも兼六園の成巽閣を見たらディス・イズ・ディステイルって言わないですかね(笑)。

上左・リートフェルト 上中右・朱壁と群青 下・東京文化会館
そしてそのことに自信を持ったのは前川國男さんの代表作、上野の東京文化会館にはじめて行ったときです。それまで見ていた文化化会館の写真は全てモノクロでしたが天然色の本物はそれは華やかな内部空間でした。ホワイエの天井は群青いろ、壁も所によって朱色にペイントされています。
これを見たとき「それ見ろ、群青&朱色はグローバル・スタンダードじゃないか!」と、どっかで言いたいな~と、ずーっと思っていて…、
今言っちゃいましたね。
カンディンスキーが「熱い抽象」で、モンドリアンが「冷たい抽象」なら二条城黒書が「熱く」て、成巽閣書見の間が「冷たい抽象」か…。 うん、きっとモンドリアンやリートフェルトが見たら泣いたと思う(笑)。

左・モンドリアン 右・金沢の色入洛壁
たわごとです、……。
金曜日, 2月 25, 2011
耐震補強
ニュースを見ているとNZは日本と同じく地震が多い国。
そして、大地震の度に建物の耐震基準が強化されていくことも日本と同じ。
さらに、古い建物がなかなか補強されず多く残っているのも同じ。
以前、小松の建築士の方がおっしゃっていた言葉を思い出した。彼は新築物件は少なく耐震補強の設計を多く手掛けている。
新築を「作品」として作ることも大切だけれども。耐震補強設計は「設計事務所しかできない仕事である」から使命感を感じているおしゃっていた。それを笑顔で語っていた。
新築工事なら工務店・ハウスメーカーでもスイスイやるが、設計も工事も利益が薄く手間がかかり派手さがない「補強の設計」は設計事務所でなければ出来ないと誇らしげにおっしゃっていた。30代の若い設計士だけけれども、デザインデザインデザインデザインと言う若い設計者とは一線を隔している。
本人は「デザインがうまくないから」と謙遜していたが…。きっと言いたいことは違うのだろう。
そして、大地震の度に建物の耐震基準が強化されていくことも日本と同じ。
さらに、古い建物がなかなか補強されず多く残っているのも同じ。
以前、小松の建築士の方がおっしゃっていた言葉を思い出した。彼は新築物件は少なく耐震補強の設計を多く手掛けている。
新築を「作品」として作ることも大切だけれども。耐震補強設計は「設計事務所しかできない仕事である」から使命感を感じているおしゃっていた。それを笑顔で語っていた。
新築工事なら工務店・ハウスメーカーでもスイスイやるが、設計も工事も利益が薄く手間がかかり派手さがない「補強の設計」は設計事務所でなければ出来ないと誇らしげにおっしゃっていた。30代の若い設計士だけけれども、デザインデザインデザインデザインと言う若い設計者とは一線を隔している。
本人は「デザインがうまくないから」と謙遜していたが…。きっと言いたいことは違うのだろう。
登録:
投稿 (Atom)