土曜日, 5月 29, 2010

祝!ベスト8

びっくった~!



にほんブログ村の金沢情報カテゴリーで「金沢で建築やら住宅をしている衆のブログ」っていい加減なタイトルのブログがいつのまにやらランキング8位になっています。

「金沢の建築家5」という記事も人気記事のランキングで2位に。

ベストエイトって何でもいちよう頑張った部類ですよね、子供の部活もそうですし。



ランキングの理屈がよくわからないのですが、多くの方が我々文章を読んでいただいているということなのでしょうか。

それぞれ勝手な私見を述べているだけの拙い文章を読んでいただきあんやとです。心より感謝致します。今後ともよろしくお願いします。


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地方と中央の構造格差

ん~。被害妄想・・・。

しかし、やはり、
敬えるべき意匠設計者も不合理性を提案しているような感は捨てられません。
つまり、構造力学的に合理性を欠く形態を、敬えるべき構造設計者の能力が構造力学的な非合理を可能にしていると思えてしまう。
それは、間違いなく物件ではなく、建築
しかし、不合理性を含む。

被害妄想的な受け止め方をするかしないかが格差 ではなく、
やはり、
不合理性を可能に出来る能力があるかないかが格差 だと・・・。
能力というか、構造の場合は技術がなければ、キャッチボールは発生しないですよ。

しかし、思考のベクトルが一方向増えたので、また、思考は廻ると思います。
発展しますね。
誰か他のメンバーもこのシリーズ、入ってこないですか?

で、その格差技術にも関する本日の内容→


地方と中央の格差
地方と中央の構造格差

建築物自体は、金沢でも評価の高いものが建てられていますが、
構造に関して、出来ない技術は中央に投げるというシステムが確立されていっているような現実があるように思います。
飛躍的な発想の建築の構造は、地方では出来ないという結びは余りにもお粗末なので、
その要因は? と、思って、少し整理してみました。

まず、多少、グリッドや形状が複雑ながらも、一貫ソフトでモデル化可能な範囲は地方でも出来る。

では、応答解析やFEM解析の範囲に入ってくると?
これらの解析を実施するには、スタディーという直接利益にならない行為の負担が大きい。
この場合のスタディーは、理論と経験。
理論とは、解析を行う基本知識、評定での指摘事項に対応する能力。
経験とは、自由度の高まったインプットの判断とアウトプットの扱い方のノウハウ。
これを習得する行為は時間を要し、かつ利益は出ない。
スタディーを実施するかの判断は、需要という要素が大きく反映されているような。

金沢で高層、超高層は?
 →需要が無いと判断される。
では、免震、もしくは、複雑な挙動を示す建築は?
 →県内大手は、ここら辺から判断が分かれるのでは?
  需要は存在している。しかし、少ない。時代の流れをどう判断するか。
では、では、ダンパーは?
 →これはあって然るべきではないかと思う。効率の良いこのシステムは、構造コストは多少上がるが、メリットの提案の仕方で十分、現実的な需要なのではないでしょうか。

しかし、現状、質点系で解析する必要な建物が少ない。
→時間、費用を考慮すると、スタディーに費やすより、中央に投げた方がその時点での利益は上がる
→応答解析できない
→応答解析を伴う免震・制振システム、複雑な挙動を提案できない
→需要が発生しない

というような地方の悪循環があるような。
しかし、時代の変化は、地方と中央ではなく、
地方の出来る事務所と地方の出来ない事務所に格差は発展している。
この幅は広がるのか、現状のままなのか
は、時代をみれるか、みれないか。

FEMも然りで、現状では設計コストが跳ね上がるこの解析を提案して、納得の得られる需要は少ない。この現状がどう展開するかは、時代を・・・・・・・。



以上とは別に、
意匠設計が中央の構造事務所を使うのが現実的な手段で、現にそういう現状がある。
そこで、質問したいのが、金沢の顔になるような、
金沢21世紀美術館、県庁、しいのき迎賓館などを中央の有名処が設計している要因は何なのでしょうか?
地方の大手がジョイントベンチャーしても無理なのでしょうか?

金曜日, 5月 28, 2010

不合理な提案?

joさんの言う……意匠が提案する不合理性に対して、「できない」で終わる地方と、基本となる合理性にどれだけ非合理を反映したシステムを提案できるかを試考する中央。



私はそんなふうには思いません。そもそも建築家の提案が不合理であるなんて思っていません。(そんな設計者もいるんでしょうけど)構造設計者といっしょに今回の物件にどう合理性をあたえるかを考る、それができたとき物件建築に昇華されるような…。
キャッチボールの繰り返しの多さの勝負じゃないですかね。



「建築家の不合理に対応する」というあたりがそもそも被害妄想的で、あえて言うのならその被害妄想的な受け止め方をするかしないかが格差ではないですか?



建築家も構造家も技量というものはあります。毎回そこをもう一歩踏み込もうというのに一緒に付き合うかどうか程度の話です。まあその程度の話が大変なんですけどね。

先日も建設新聞のインタビューに隈研吾さんが「建築は粘りだ」って答えてたじゃないですか。



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常識という既成概念

「中央と金沢の格差?」で述べられるように、八百五福さんの見解に同調します。
確かに、地方と中央ではデザインに対する構造設計者の接し方は違うように感じます。
意匠が提案する不合理性に対して、「できない」で終わる地方と、
基本となる合理性にどれだけ非合理を反映したシステムを提案できるかを試考する中央。

ストックという発想には、かなり同調しまして、
優秀な構造事務所が他にも多々あるという中央は、そのスタッフにも循環を及ぼし、優秀な人員はいくらでも勝手に集まるという循環が、人材、事務所の意識、能力、技術向上につながっていると思います。

地方では逆の循環が発生しているようにも思え、
つまり、地方の既成概念と中央の既成概念のズレが大きい。
地方で育った常識は、中央ではカルチャーショックに近いのではと?

えーと、あと、地方と中央の格差?については、明日。

需要における常識の違いがキーになるような・・・


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木曜日, 5月 27, 2010

金沢の建築家5

松島建

15年ほど前に聞いた「室名をはずしても建築でありえるか」との松島氏の言葉は「建築とはなにか」と考えざるを得ない言葉です。




室名をはずしても…、とうのはそのまま受け取ると機能的な要請は本質的には枝葉のことであるように受け取れます。
ローマ時代の建築家ウィトルウィウスは建築の3大要素として「強・用・美」を挙げました。「強がなければ用を果たさず、強・用がなければ美は形だけのもの、美がなければ建築ではない」というような事をいっています。それが建築を定義しているとすれば機能をはずすと建築ではありません。
それでは氏は「用」を軽んじているかというとそのような事はありません。機能からの要請をエクスキューズとすることを許さないという高いモチベーションが言後に隠されています。

先日ある建築関係者の会合で施主をないがしろにしたり、地域性や耐久性への考慮の浅いデザインばかりの建築家はだめだという批判があがり、ユーザー・地域性重視こそわれわれ専門家の為すべき事だとの意見が大勢でした。
そのようなカッコいいだけの建物はあるのでしょう、同時に機能性と耐久性しかない建物も同じだけあります。住宅も町並みの構成員であり、都市の文化を造っているとすればそれは機能無視と同じくらい批判される対象のはずです。

「施主が言ったから」「予算がないから」「敷地がせまいから」「いつもこうやってるから」などと言い訳しながら設計した住宅に住むユーザーに訪れる幸福感は薄らぐでしょう。


ユーザー重視・機能性重視・耐久性重視は必要条件であり十分なわけではありませんその必要条件を満たさない設計者は論外で声高に指摘することではありません。問題視されねばならないのは、ユーザー主義・機能優先をアリバイに実は広義・狭義ともにデザインを怠っている設計者ではないでしょうか。

そういえば松島さんの住宅が数年前「渡辺篤史の建物探訪」で金沢の住宅特集でテレビにでていましたね。

http://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/html/housou/04/041225.html


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水曜日, 5月 26, 2010

環境問題と省エネ

1997年に採択された京都議定書により、我が国は温室効果ガス排出量削減の国際的役割を果たすため、「京都議定書目標達成計画」に基づいて地球温暖化対策を推進してきた。
今般、特に増加傾向にある業務その他部門・家庭部門のエネルギー起源CO2の排出削減を強力に進めるため、「エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律」が2008年5月に成立した。

これにより、
【改正前】
①対象:床面積合計が2000㎡以上の大規模建築物
②内容:対象建築物は「特定建築物」に指定
    新築・増改築の際には所管行政庁に省エネ措置の届出
    維持保全状況の定期報告
【改正省エネ法】(平成21年4月施行分)
①対象:現行法の対象の大規模建築物 及び 一戸建て住宅
②内容:大規模建築物
    ・届出の際の省エネ措置が不十分な場合、改善命令(罰金)
    一戸建て住宅
    ・省エネの向上を促す措置を導入
【改正省エネ法】(平成22年4月施行分)
①対象:中小規模の建築物(床面積合計300㎡以上)
②内容:新築の際には所管行政庁に省エネ措置の届出
    維持保全状況の定期報告

(以上は、国土交通省の省エネ法関連情報より抜粋)

我々建築設計に関わるものとしては、一段と規制が厳しくなり、関係書類の作成に時間が取られる。
ただ、これからの地球環境を考えるとしかたないとは思うのですが、どこか机上論的なように思えて仕方ないのは、私だけでしょうか?
もっと抜本的な考え方を変えていかないといけないように思うのですが…。

例えば、私たちはより高い快適性を求め、省エネ性能を高めるため、建物の高気密化を図りました。
その結果、建材や家具などに使われている化学物質の影響で、健康被害が発生しました。
そのための対策として、機械的24時間が義務づけられました。
これって少し抜本的に考え方を変えた方が良いのではと思ってしまいます。
続きは次週に…。

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火曜日, 5月 25, 2010

店舗デザイン

休日、久々に金沢フォーラスへ行ってきました。
金沢駅のもてなしドーム側入口から入るとすぐに
腕時計専門店の「TiC TAC」が目に入る。
入口を入って目の前に位置し、誰もが目に入る場所に
木目の壁はインパクトが強い。
足が向き、突き当たって時計を眺める。
並んでいる時計を一つ一つ見ていくと

楕円形の店舗のつくりは、流れでアリ地獄みたいに
奥へ奥へ導き、気付くと店舗の中へ入ってしまっていた。

そして、強い柾目のラインは楕円形の壁を
もっと印象の強いものにしているんだと感じた。
小さい店舗なのに納得させられた気がした。

店のディスプレイの方法、雰囲気、設計者が持つ
商品のイメージなどなどを考えながら
ショッピングを楽しむのもおすすめです。

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月曜日, 5月 24, 2010

住宅照明7

姉の新築の廊下にも設置されているダウンライト(埋め込み照明)。

ダウンライトは部屋の補助照明として用いられたり、すっきりとさせたい
廊下などに多く用いられる。

ダウンライトの特徴としては天井に埋め込まれているので、天井面は照らされず
空間としてはダウンライトのみだと暗い雰囲気になる。

ただ、補助としての照明であれば問題ないし、廊下にしても天井面が暗いにせよ
幅の広くない両側の壁面が照らされ廊下という空間に対しては十分な明かりはとれる。

ただ、ダウンライトでもスポットタイプがあるので注意して選らばなければならないかなぁ~。

意外とどれも一緒かと思うけど、内側が反射するようにギンギンな色のものもある。
照明を消しているときにこのギンギンが気になる人もいるようなので・・・。
よぉ~く見て選ぶといいかも☆

また、天井面あたる部分が透明になっていたり、天井面と少し隙間をあけて光が漏れるように
してある照明器具もある。器具の周りの天井面がぼんやりと明るくなり、天井面に全く明かりが
ないよりは明るく見せる効果があるような・・・。ただそういったほんの小さいことでも、空間を
デザインしているように、私は思う。

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日曜日, 5月 23, 2010

中央と金沢の格差?

金沢の建築家が大なり小なり構造エンジニアの人材不足を指摘しているのは事実としてあります。しかしそれは本質ではないとおもいます。発想の飛躍がないプランに先端の技術が本当に必要か?「2mのキャンティレバーが1.5mしかできない」程度の話なら地方と中央の技術の差という問題ではありません。

これだけ通信が発達した時代に中央の優秀な技術者とコラボレーションすることもそんなに困難な事ではありません。メディアに登場する建築の半数ぐらいは地方の建物ではないでしょうか。建築家が東京の方で現場が地方の住宅なんてたくさんあります。

実際に私が設計した市内の住宅は東京の構造家さんと電話とメールで9割方事足りました。市内のエンジニアにもヒアリングしましたが、建物全体のシステムと構造のシステムを一致させて考えてくれるかどうかという一点が決め手でした。

地元の構造エンジニアでも設計できたのかもしれません、しかし建築家が構想する全体システムを理解してよりよい提案をする態度は大きな差ではないかと思います。それは建築家がクライアントの指示だけで作るのではなく、敷地のコンテクストを読み取ることや時間の経過を加味することで施主の表面的な要望以上の利便性や感動を付加できないか格闘する事と同じだと思います。 これをやらず雑誌のコピーをしたいがための建築家のエンジニア批判は滑稽でしょう。先日もある展覧会を見ましたが、新しいっぽい建物ほどコピー元が想像されます。

すなわち技術の差の前に施主であれ建築家であれ構造家であれパートナーの思いを汲み取る気があるか、さらに良いものを提供したいかどうかではないでしょうか。
地方と都会で違いがあるとすれば、競争の激しい都会ではよりパートナーの目が厳しい事なのでしょうか。できなければ、満足感を与えられなければ代わりは大勢いるのですから。
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