木曜日, 6月 24, 2010

金沢のアーティスト1

劇団アンゲルス

今回からは金沢のアーティストもご紹介します。最初は「舞台芸術」。

私が演劇に興味を持ち出した理由は、古代・中世では建築家が劇場を設計することはかなり栄誉なことだったと言う事を知ったからでした。

現代で考えても技術的には大空間を造る構造的技術・音をコントロールするための音響技術・舞台機構を造る機械的技術・大空間の室内環境をコントロールする空調技術・災害時の集団の安全の確保、これらは他のビルディングタイプでは旧来の技術で出来ます。劇場は全てを最新技術を用いて造らなければなりません。そして人が集まる事や、数百人・数千人が同じ事象に同時に注視する空間を考えること・芸術に耐えうる建築であること等々、統合すべき事象の多さと重要度は他の建物を圧倒します。

この事を知る挑戦心のかたまりのような建築家たちは劇場やコンサートホールの設計への挑戦権獲得に血眼になります。

もひとつの理由は「光」です照明の演出だけで様々な場面が創り出されます。同じ限定された舞台の上に無限の空間が創り出せる事に、我々建築家の造る空間の窮屈さを破るきっかけがあるような気がします。

少し前の時代ハコモノと揶揄された公共の劇場やコンサートホールが沢山造られましたが、地域や社会が成熟すると劇場を欲するのは古代ローマから変わらぬ現象なのではと思えます。

劇団アンゲルスは演出家岡井直道さんが率いる金沢を拠点とする劇団です。東京演劇アンサンブルで演出家をされていた岡井さんが地元のアマと各地のプロの混成で演劇活動をしています。
恥ずかしながら「劇場」には関心があっても「演劇」なぞさっぱりわかりません。岡井さんの存在もしらず何か些細なきっかけで金沢芸術村へ「十二夜」を見に行きました。フーム、シェークスピア!…いなかの劇団がなにか?っつう程度の適当さで足を運びましたが、
ところがどっこい興奮して帰ってきました。
なにがって?……それはよくわかりません、なんせ私に知性を要求してくるようでした。なぜだかこんな知的なもんが金沢にあるんかということに感激したということなんでしょうか。

それとシロート目ながら役者さんにもびっくりしました。こんな迫力ある人が田舎の劇団員?と思いきや月原豊さんや下条世津子さんは東京演劇アンサンブルの俳優だったそうで本物のプロっつうことでした。その人たちは貧乏覚悟で岡井さんと金沢に来たというのに2度びっくり。以前東京で劇団関係の設計をしたときに聞いたのは、地方の時代とかいっても、特に演劇は地方ではだめだというのは定説と聞いたことがあるような。

「子供のためのキントテアター 道化師たち」を見たときも、いくつもの話が前後がややこしくこんな難解なの子供わかんのかなー?と横を向いたら娘がはなぢを出していました。やっぱり子供は理解しなくても感じちゃうのかと思わされました。

なんか気が付くとモルドバの演劇祭に出てきたとか、金沢演劇祭などを立ち上げたり、自らマスターをするカフェシアターでいろんなパフォーマーを出演させたり。細い見かけからは信じられないパワフルさです。

そういえば4年前や8年前のワールドカップ観戦会なんかもしてたけど、今日はやってないのかな?

http://www.angelus-t.com/
http://www.theater-angelus.com/intro.html

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 金沢情報へ
にほんブログ村
人気ブログランキングへ

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。