土曜日, 5月 08, 2010

金沢の建造物

金沢を紹介しているメンバーがいるので、ちょっと乗っかります。
ちょっとしたマニアな見方を紹介します。

1つめ :『尾山神社(祭神藩祖前田利家)の楼門』
社寺建築にして、ステンドグラスを飾ったというお洒落な建築物。
が、有名ですが、マニアなポイントは、その屋根の頭上に設けられた棒。
これは、避雷針という避雷設備。
避雷針に対する最初の法規制は、1934年の内務省令第38号の市街地建築物法施行規則第42条で16尺(19.7m)を超す建築物に施すことが定められ、その後、1950年に建築基準法で、全国的な統一基準として、高さ20m以上の建築物に設置が義務付けられた。
実は、尾山神社は、わが国で最初の避雷針が設置された物件。
その年代は1875年。法規制を受けるだいぶ前である。
実は、当時、最先端を走っていた建築だった。
だから、避雷針に注目してあげて下さい。
そういえば、尾山神社をかなり好きだという娘がいた。
建築業に携わる人ではないけれど、かなり鋭く適格な見解をする感覚の持ち主なので、是非、今度、尾山神社の良さを伺いたい。
その折には、その感覚を紹介できれば幸い。
一体、その感覚にどれだけの人が反応できるのかが楽しみ。



2つめ :『犀川大橋』
何年かに一度、誰の趣味だかわからないが、いつの間にかグラデーション塗装するようになった風習がついてしまった、構造形式は味のあるワーレントラスの下路橋。
マニアなポイントとして、
1点目は、リベット。高力ボルト時代を迎えた昨今に、こんなにも昔の構造部材をこんなにも間近に勉強できるのは橋梁くらいでは!?ちなみに、浅野川にはこのマニアなボルトを使用した、構造形式にも味のある橋梁が多々架かっているので、その内、紹介する機会があれば。
2点目は、トラスの束材の脚元。

「あの~、これ、結構、溶けてますけど、大丈夫ですか。」

登録有形文化財 故にあんましいじれないのでしょうか!?
いやいや、登録有形文化財 故に早く対処した方がいいのでは!?

ワーレントラスで、鉛直材に二次的な応力しか発生しないから大丈夫なのか!?
いやいやいやいや・・・。
でも、鉄が溶けるという事象をこんなにも間近に勉強できるのはやはり橋梁。
これは、土木建造物のことのみではなく、建築においても、S造は然り、RC造でも同じ現象がおきてますから、そういうことを実感させてもらうには非常によい登録有形文化財。

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