木曜日, 4月 29, 2010

簾戸

「建具」について
皆さんが良くご存知の「建具」ですが、意外と知らないものがあります。

建具とは、建築物の開口部に設けられる開閉機能を持つ仕切りの事です。
主に壁(外壁・間仕切壁)の開口部に取り付けられて、扉や窓として用いられています。
それらの用途は、出入口・通風口・採光・遮音・防犯など多岐にわたり、それぞれ機能に合った様々なタイプの建具があります。
 フラッシュ戸、ガラス戸、襖、障子、ガラス障子、格子戸、板戸 … etc

今回は、現代版にアレンジした「簾戸(すど)」の納入事例をご紹介したいと思います。
年配の方はご存知だとは思いますが、ひと昔前はどこのお宅にもあった建具だと思います。
現代の住宅では、あまり見受けられなくなってしまいました…。

簾戸とは、簾(すだれ)をはめ込んだ建具の総称で、通風・採光機能を持った日本古来の建具です。
簾の材料は、葦(よし)・萩・ガマ穂などを使用しています。
ひと昔前、四季豊かな日本では、家屋の建具も季節にあった衣替えをしていました。
夏服として、襖などを風通しの良い簾戸に衣替えし、季節を迎える準備をして四季折々の季節を楽しんでいました。
冬の閉鎖された室内空間が、簾戸に変える事により、やわらかな光を呼び込み、開放的な空間に生まれ変わるのです。
その爽快な空間に身を置いてみないと、その醍醐味を味わえない。

納入事例は、リビングの木製引戸に取外し式の簾パネルを組み込んだ建具です。
冬場はガラス障子戸とし、夏場は簾戸に衣替えできるようにしてあります。
また、その簾戸と玄関扉が廊下を介して一直線に繋がっていて、その先の玄関ポーチには木製格子戸を配置されている。
天気の良い日には、格子戸を閉めて玄関扉を開けると、簾戸を通してやわらかな光と風がリビングに入り込んで来る。
格子戸には鍵を掛けられるので、防犯上の問題もなく快適に過ごせる。
日中は屋外の方が明るいので、外部から内部は見えにくく、反対に内部から外部は良く見えるので、玄関扉を開けっ放しでも安心感がある。                                    簾戸(夏服)

                         ガラス障子戸(冬服) 

昔の家屋には、建具ひとつとっても、四季豊かな日本にあった良いものがまだまだあります・・・。

 


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