水曜日, 6月 16, 2010

金澤町家-1

先週、八百五福さんが、金沢の景観条例と金澤町家について触れていたので、それに乗っかろうと思います。
確かに、金沢の新景観条例はかなり厳しく、地区別に分けられ細かく規制されているが、行政がその地区の歴史的背景をベースにその特徴を文章で表現しようと思うと、そうなるのだろうとも思う。(かなり難しくデリケートな条例である。)

八百五福さんが言うように、金澤町家の独自性を端的に見いだすのは難しいが、例えば京町家とは明らかに違う。
いつの時代も外部から新しい技術が入って来て、その地域にあった仕様に変化・融合し、金澤町家も進歩発展してきたのだろうし、現在もそう言う意味では変化・融合の現在進行中なのであろう。
私も野町広小路の「森紙店」は大好きです。
板葺き石置き屋根の屋根勾配、間口と軒高のバランス、何といってもあの存在感。
下手な建物より全然カッコいい。

話を元に戻すと、
金沢の町家も城下町建設初期から進歩発展し、様々な形式に変化し完成形に至っている。
そして、それぞれの商いにあった平面形式や正面意匠等が確立されていった。
Tommyさんが書いているように、格子ひとつ取っても様々なものがある。
城下町金沢は戦災に遭っていないので、歴史的価値のある古い町家が多く残っていたが、年々減少の一途を辿っている。
金沢市はこの状況を食い止めるため、様々な町家再生活用事業制定し、他県では考えられない手厚い補助金制度で支援している。
現在の新景観条例も多少の問題点はあるのかもしれないが、様々なケースに対しての解決策を積み重ねていく事によって、より成熟した景観条例になっていくのだろう。
そのためには、私たち建築士は条例に書かれている事にただ従うのではなく、自らその地区の歴史を学び、より良い提案をしていくべきだと思う。

また、金澤町家の継承・活用は、ただ景観だけの問題ではなく、そこに住み・生活する事に意義があるのだと思う。
そして、ご近所づきあい・コミニュティーの復活にあるのだと思う。

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