その中でも透明なパッケージの印象はひとつ違った趣が出ます。中身は丸見えなのだからそもそもパッケージは要らないのではないかというとそうではありません。統合された事が透過している常態とそうでない場合には伝わるいイメージが違います。 ipodのケースなんかもスペシャル感がしませんか?
これを建築や家具に置き換えるとガラスやアクリルになります。ガラス窓は内からみれば空気・光や視界をコントロールするものですが、外からみれば内部空間の雰囲気をパッケージ化して提供してくれています。公共施設のロビー空間やカフェ空間、ショーウィンドウなどがその効果を示しています。宝石や時計などのショーケースなどは高級さと繊細さを同時に与えてくれます。住宅でも夕方の窓明かりが家族団らんを伝えてくれます。
「透明というバイアス」をかけることで。概して内側のものに上質・精巧・貴重・均一等々のイメージを付加してくれるようです。
古民家を解体した時に掘りごたつの古びたやぐらが出てきました。無垢の木で組んであります。捨てるのも惜しく使い道を考えましたがやっぱりテーブルです。
どう再生するか?色を塗り替えるか?きれいにかんな掛けするか?板をはめるか?やっぱり年季を活かしたい、かといって古くささを室内に放置するのもどうかと悩みます。
そこでパッケージの効果を利用します。
ガラスの天板を乗せて立派なリビングテーブルができました。
格子とガラスの間に好きなアーティストのカードを入れました。
電球を仕込みました。
「透明感というバイアス」が掛かった事で古びたこたつが
シャープなテーブルになり、
50年前の指物師の技を見せるケースになり、
ピクチャーフレームになり、
照明スタンドに変換されたようです。
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