日曜日, 1月 16, 2011

高気密・高断熱と住宅のアクティビティー

金沢のビルダー・㈱都市住宅のホームアドバイザーさんに会いました。彼は古い友人、家が近いので久しぶりに一緒におでんを食べました。
都市住宅さんは高気密・高断熱の住宅に特色があります。
高気密・高断熱住宅の是非はむつかしい、専門家の間でも賛否両論あります。
彼は、単なるエコのトレンドに乗って高気密・高断熱を提案しているのではありませんでした。
高気密・高断熱を家のアクティビティーを上げるための手段として捕らえています。
アクティビティーと高断熱がなんで関係するか?
自分も町屋育ちなのでよくわかりますが、気密の低い家は寒いです。この「寒い」と感じる時期は金沢なら5ヶ月ぐらいは続きます。その期間家の中では暖房器具のそばに人がよって動きが悪く、子供が一日中こたつに入りっぱなしで動かないで、母親に「あれもってきて・これもってきて」「自分で動きなさい」という光景が思い出されます。
これは健康的な光景ですか?否だとおもいます。心当たりのあるお父さんいるのではないでしょうか?
冬の期間でも普段と変わらず活発に動き回れる環境の家というのは5ヶ月も寒い金沢では相当重要な視点です。
具体的に言うと広々としたワンルームのLDKを相当の面積をさいて造ったにもかかわらず、冬の5ヶ月間は隣の6畳の和室で全員過ごしているといえばイメージできるのではないでしょうか。
また、温度のバリアフリーという視点も大事です。寒い廊下に出るのが嫌だからトイレをぎりぎりまで我慢したり、脱衣所が寒いから冬場の朝のシャワーを控えたり、洗濯する回数を減らしたり、温度差をなくすと、このような事がなくなる=家の中での活動が活発になるし、お年寄りの血管障害も温度差で起こる事も少なくないらしいから安全でもある。
ぬくぬくした環境の家では子供がひ弱になると言う指摘もありますが、こたつに入りっぱなしの子供のほうが不健康、冬でも家の中を動き回っているほうがよっぽど体にも精神的にもいいだろというのが彼の持論。
高気密・高断熱化するとそうとう結露が抑えられます。すると、腐れに強いと言う理由でヒノキ神話に頼らなくても適材適所の木材を使用できるメリットもあります。
環境負荷が低減されて、長持ちするのは今のトレンドでは当然で、その上で家庭生活が活動的でいられる家というのが彼の高気密・高断熱住宅論。単なる環境論者ではないところに共感しました。


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