土曜日、金沢の演劇集団アンゲルスの公開稽古を見てきた。
演目は、『一番美しい死体』=ガルシア・マルケス
ガルシア・マルケスはコロンビアのノーベル文学賞作家。
この「一番美しい死体」という題名からもすでに意味不明。
稽古といってもまだ本を俳優が読んでいる状態、動きが無いし、話も難しくなかなか解らない。
たった一つ演技したのが、水死体に布をかぶせる仕草、ここで「ああ、人が死んだはなしなのか」とやっと解ってくる。
この稽古場は18坪位のがらんとしたビルのワンフロアなのだが、周囲に黒い幕を張り、バックに白い布を張り、照明を当てると舞台らしく見えてくる。先ほどの死体の布もそうだが、既知の記号を与えられると我々は安心し一気に理解が深まる。
それがものづくりとしていいのか悪いのか?がその後に議論になるのだが。
稽古終了後、演出家本庄亮さん、俳優澤田春菜さん、岡井ボスなど観客・劇団員入り混じりこの作品についての大激論となる、たった一人演劇門外漢の自分はあっさり「わかりにくい」と発言してしまうが、そこに解りやすさが必要か?という議論になるところが文学人の難しさ。
しかし話が深まり解ってきたことは、彼ら文学人?少なくともアンゲルスの面々は全てを否定はしない、肯定するわけではないけれど、暗黙のうちの排除はしない。
人生の先輩もいれば後輩もいるが、ものづくりとして見習うべき姿勢を見せてもらった。
そして、建築では最近プロセスが重要視されている。プランニングのプロセスが利用者に理解されることでよりよい物を作ろうという事だが、今回「稽古」を見学したあとの本公演は見てない状態ときっと違うと思った。
皆さんもなんであれ、出来上がる過程に立ち会うことをお勧めします。
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