水曜日, 12月 22, 2010

スクランブルセキビルと表参道

クリスマスが近い。
テレビニュースで表参道のケヤキ並木のイルミネーションがよく映し出される。表参道へ行くと建築家のトップランナーの建築が一同に見られる。たった1km弱の間で世界的建築家の建物がこれだけひしめき合って建っている場所も珍しい。
青山通り側から、
隈研吾さんのONE表参道
リカルド・ボフィルさんのパラシオ
丹下健三さんのハナエ・モリビル
伊藤豊雄さんのTOD‘Sビル
鈴木エドワードさんの東京ユニオンチャーチ・
青木淳さんのルイ・ヴィトン
安藤忠雄さんの表参道ヒルズ
黒川紀章さんの日本看護協会ビル
MVRDVのジャイル
妹島和代さんのディオール
・・・少し枝道に入ると安藤さんのフォレストプラザ表参道・妹島さんのhhstyle・宮脇さんの東京ソワール表参道とちょっと思いつくだけでもこれだけある。
青山通りやみゆき通りまで含めると…書くのもめんどいが国連大・スパイラル・コレッツオーネ・フロムファースト・プラダetc.

商業施設がほとんどで各企業の日本でのブランディングの本拠地となっている。であるから超一流の建築家・デザイナーが起用されるのは当然か。
また見事に‘10年代’20年代‘30’40‘50’60年代と各年代生まれの建築家が揃っている。

で、ケヤキ並木を意識したもの、ヒューマンスケールを意識したもの、素材感を生かしたもの、旧街並みを意識したもの、すげー構造のもの等どれも素晴らしい。ぜひ見に行くことをお勧めします。

いろんな視点があると思うのですが、ここでは街との関係を見る。
上記のようにいろいろな手法があるが、街との関係=道路との関係としてみると、ほとんどのビルは歩道いっぱいからガラスの壁面が立ち上がっている。
そのなかにあって、丹下さんのモリハナエと黒川さんの日本看護協会は歩道に面して開いた広場を作っている。そこはやはり人のたまりができる場所となっている。
用途がそれぞれ違いクライアントの考え方も違うので一概に建築家の個性とは言い難いが、モリハナエや看護協会の設計手法には好感が持てる。
それともモダニズムの建築家たちとその後の建築家たちの使命感みたいなものも違いがあるのだろうか?

ここで金沢の繁華街にもどる。

クリスマスが近いので香林坊のイルミネーションも綺麗であるがそこではなく、片町一丁目のスクランブル。
ここに人が大勢たむろする。昼間は学生らしき人、夜はリーマンやOL、待ち合わせの人、呼び込みの人、時間つぶしの人。
この交差点の4つのカドでセキビルの前が圧倒的に人が多い。
これには建築的に理由がある、…とおもう。
4ヶ所ともアーケードがあるので半外部という意味では同じだが北国ビル・ヤマチクビル・アパビルの3つはどれも歩道ギリギリから壁面が立ち上がっている。
唯一セキビルだけが1階の一部を公開している。表参道のモリハナエと同じである。




そんなに大幅に広場があるわけでもない、狭い平面的くぼみが立体的にもくぼんでいるし、そこに2階への階段もそなわって小さな立体広場と化している。そしてファーストフード店の入り口というのもいいのかもしれない。
それがこのビルの営業にどう影響しているのかはわからないが、ビルの中に街の一部として仕掛けられた空間は30年以上きちんと機能しているように思う。

ほんの小さなことなのだけれど片町スクランブルでも建築が見える気がした。


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木曜日, 12月 09, 2010

本多の森ホール

先日金沢の本多の森ホールに行ってきた。旧名金沢厚生年金会館。他の厚生年金施設同様2008年に売りに出された当時はマンションになるとかいろいろ噂があったが今もホールとして使われている。香林坊から歩いて兼六園を通る道中、やっぱりここはホールでよかったなと思う。



設計は昨年亡くなった黒川紀章さん、本多の森は1977竣工。日本の近代建築の巨匠、では納まらず世界的建築家・都市計画家と言わなければならないと思います。メタボリズムの提唱者の一人。
なんか結構金沢では黒川さんに批判的な人が多い気がします、なんか言ってるほうが小さく見える事が多いような。よく聞くのは利休鼠色のタイルがどうのこうのと。

そこは置いておいて、ホールなんだから内部空間について見てみる事に…。

その少し前に富山のオーバードホールにも行ってきた。オーバードは1996年20年の開きがある。
どちらも多目的ホールなのでプロセニアム形式だけれども門型のきっちりしたものではなく客席の天井・壁と一体的なプロセになっているのは共通。
多目的ホールなので…、というのはホールの代表的なのは音楽ホールと演劇ホールで音楽ホールは大きな楽器みたいなもので舞台と客席がワンルーム、演劇ホールはオープン形式とプロセニアム形式があって舞台が客席に囲まれるものと、額縁で区切られる違いがある、地方のホールではクラシックもやれば演劇も歌舞伎も講演会もみんなそこでするので一つの形式には決められない…豆知識。

舞台形式が同じでも大きく違ったのは客席の作り方。
オーバードは5階バルコニーまである。舞台と客席の距離を近づける事がホールでは大事と昔劇場の設計ですっぱく言われた。2000人を出来るだけ舞台に近づけようとすると縦に積んで行く事になる。
対して、本多の森ホールは1800席の扇方ワンスロープの客席。元野球場の敷地なのでその形を活かしたとか。黒川さんらしいか?
上のセオリーで行けば当然客席の奥行きが深くよくないホールとなる。




が…、しかし、今回の率直な感想は巨大な扇方のワンルーム空間の迫力に軍配。
「客⇔演者」の関係では奥行きは短い方がいいに決まっている。
しかし「客たち⇔客たち」の関係が生まれやすいのはと考えれば一体感がオーバードとは格段に違う。
家でテレビ見ているんじゃないし、映画館でスクリーンを見ているのでもないのだからホールにも横の関係性もいるんだなと思いながら友人と帰りに焼き鳥を食べる…。



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木曜日, 10月 28, 2010

金沢駅もてなしドーム


駅に久しぶりに行った。いつもはこのドームを車の中から外観を見ているぐらいで、それほど興味が湧かずにいた。

中に入ると空間は大屋根の架かった広場に地下通路への大きな吹抜けがあるという中規模都市の駅前広場でよく見かける空間構成。
形や空間の質はどうあれ、スペースフレームの構造に圧倒される。




構造設計は構造計画プラス・ワンの金田勝徳さん。日本の構造家の先頭集団の一角。

スペースフレーム自体はいくつも見掛けているがここのすごさは、3次元に曲がりながら壁面までスペースフレームで出来ている架構の形とその素材がアルミであること。たぶん大々的なアルミのスペースフレームなんて日本初ではないかとおもう。

角度が違うワイヤーにテンションを掛けるためのアルミのリングが象徴的で、バスで駅に来た人、駅から町へ地下道を通って向かう人、私鉄からJRに乗り継ぐ人、これら様々な移動する人たちの交差する位置の上空にテンションリングが置かれ広場のハブ機能を建築の構造システムで暗示している。
ここでは建築の質も空間の意味付けも高度な構造が支配している。




この難しい構造を高い技術力で設計している構造計画プラスワンとは以前一緒に仕事をさせてもらっている。驚くべきことはこの最先端技術は20人くらいの会社で生み出されているということ。これはプラスワンに限らず日本のトップクラス(すなわち世界のトップクラス)の構造家の事務所はそれ以下の会社規模である。言ってみれば中小企業。
決して何百人、何千人の会社が日本の構造技術を生み出しているわけではない。大阪の町工場が最先端技術を持っているという事例以上に建築の技術は小さな組織で生み出されているかもしれない。
ドームの横の音楽堂だって、21世紀美術館だってそうである。当初は2~3人からスタートしています。

しつこいようですが、大組織・大資本・大学などの大きな力が技術を生み出しているのではありません、当然ながら高度なインテリジェンスを身につけたうえで夢と執念と絶え間ない努力とセンスが素晴しい構造を生み出しています。できないやらない人間にはどんな大組織・大資本がついたところで出来ません。



会社の規模は、質的・技術的・デザイン的な信用力と同義ではありません。


住宅市場でもハウスメーカーに頼るだけが道ではありません。建築家をよろしく。


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水曜日, 10月 27, 2010

イベント情報5

■劇団アンゲルスが今年も国際交流フェスティバルに屋台を出店します!
一昨年から劇団アンゲルスは国際交流フェスティバルにて本場メキシカンタコスの屋台を出店しています。
なんでメキシコ料理?・・・秘密は来てからのお楽しみ。他にも色んな屋台やイベントがやってます。
とっても安くて美味しいですから是非来てください!
■日時:11月3日(祝・水) 10:00~16:00(売り切れ次第終了!)
☆場所:リファーレ前広場(金沢駅近く)
☆問い合わせ:076 264 3078
 mail:angelus@spacelan.ne.jp
 HP:http://www.theater-angelus.com

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日曜日, 10月 24, 2010

金沢の建築家10

杉山真

建築家紹介も10人目です。
今回は杉山真さんです。

杉山さんは建築家野村加根夫先生のお弟子さんです。
野村先生は秋篠宮邸の設計や外国の日本大使館などを設計された建築家。吉田五十八さんのお弟子さんで和風建築設計の大御所です。

金沢は地域柄、和風建築のニーズも多いと思うのですが意外と、というか難しいので当然なのか?品のいい数奇屋建築を設計できる建築家は多くありません。ぽっと出の若手が建築雑誌片手に設計できる代物ではありません。40代建築家で数奇屋建築を設計できる貴重な数少ない一人ではないかと思います。

モダンな住宅も手掛けており、数奇屋建築のノウハウを融合させるような住宅ではないかとおもいます。


もう一つ杉山さんの事務所の特徴はオープンシステムで現場を進めるという点です。
そこでオープンシステムとは?
住宅を立てる場合

ハウスメーカーに依頼。
工務店の設計施工で依頼。
建築家に設計依頼の上、工務店に工事依頼。

この3つが主流だとおもいますが、工事をメーカーに依頼すると工事費の約50%は経費、工務店なら30%と聞きます、しかもそれが見積書には現れない、不透明だという声もあります。

オープンシステムとは建築家が施主に代わって陣頭指揮をとりながら各職種に分離で発注する方法です。そのことで建築家への報酬は上乗せされますが、工務店やメーカーのマージンをカットできるので結果的にいいものが割安でできるということらしいです。第4の方法としてそれもありではないかと思います。

金沢でこのシステムを採用している建築家も数人おられます、デザインよりも透明な現場管理・透明な発注形態に重きが置かれている印象があります。施主の利益を追求することは最重要ですが、街に立ち現れるにはそれなりの意匠が必要です。

そのなかにあって杉山さんはデザインも両立させているのではないかと思います。






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木曜日, 10月 21, 2010

イベント情報4

金沢の劇団アンゲルスからのお知らせです。

■期日:10月23日(土) 会場18:00。
?19:00? ■入場:1Drink(200円?)のみ。
☆プライベイトに映画上映「シェルタリング・スカイ」(1990年製作 イギリス映画)
古代から人はなんで砂漠を渡り、砂漠に町を作り、砂漠に住むのでしょうか? そしてやっぱり今も僕にとっても砂漠は気になる存在です。砂漠をテーマに映画を選んでみました。ぜひ一緒に見ませんか? 12月公演「鴨猟」の舞台も砂漠?になるかも?!(アンゲルス 本庄)
監督:ベルナルド・ベルトルッチ、脚本:ポール・ボウルス、音楽:坂本龍一、出演:デブラ・ウィンガー、ジョン・マルコビッチ 他
■会場:劇団アンゲルス(彦三町2-10-13/地図はHPをご覧下さい=http://www.theater-angelus.com/studio.html)
◆駐車は近江町市場駐車場:17:00?23:30 無料です。

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