木曜日, 9月 02, 2010

自立循環型住宅

「自立循環型住宅への設計ガイドライン」の講習会へ行ってきました。
主催は石川県

平たく言えばCO2削減に住宅も協力しようということ。環境に気を使った住宅を建てる手法の説明会です。

その手の類の情報は多く出回っていて特別目新しい手法ということはなかった。
太陽・風・水などの自然エネルギーの利用、建物の断熱、省エネタイプの設備機器の導入等。

この講習会で興味深かったのは省エネの効果を数字を挙げて示してくれたことです。

家庭の1年の一次エネルギーの消費の多いものは、照明等の電力が約35%給湯が約25%・暖房が約20%この3つで8割近くが占められる。冷房は10%にも満たず意外な感じ。

家庭の1年の電力消費の多いものは、エアコンが約25%・冷蔵庫が約15%・待機電力が約12%これだけで5割以上。                    等々。

そうすると暖房効率のよい家(高断熱)、エコ給湯、節電家電が重要になってくるのがよくわかります。

このことは、冷房機器がない時代、湿度の高い夏が来る日本の家は伝統的に吉田兼好が「徒然草」の中で綴ったように「家の作りようは、夏を旨とすべし」という作り方だったのですが、冬に機械暖房を手放せなくなった日本人には暖房時期の熱効率を重視した家作り、すなわち「冬をむねとする」家になって行くとも捉えられます。

最近のエコ家電は優秀らしく1990年代の冷蔵庫を使っているのなら最新型に変えると月の電気代が2~3千円安くなるそうです。これはすごい。






もうひとついつもの退屈な講習会と違ったことはエコ運動の功罪の罪も話してくれました。

・水を節約すると需要と供給の関係で水道代が上がる。
・ゴミの分別が進んだおかげで焼却炉の燃えるものが足りなくなり燃料の使用が増えた。
・節水型の便器の普及で水量が減り緩勾配の下水配管の流れが悪くなった。
・シックハウス対策で防カビクロスなどが普及したことで空気中のカビの胞子が増えた。
等々、必ず物事には裏表ができてしまうということらしいです。

これらの問題をクリアするための改良などにまたエネルギーが使われる。一度高エネルギー体質になれた世界はなかなかダイエットするのは難しいようです。
先ほどの「冬むね住宅」は江戸時代と180度作り方が違っているけれど裏表の話を聞いているともしかして、本当は俯瞰するとエコロジーになっていないのかも?との疑問もよぎります。
根本は多様性を認めすぎた我々自体が問題なのかもしれない…。

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