日曜日, 4月 17, 2011

建築家カタログのフォーラム

建築家カタログの緊急フォーラム「震災を考える」を拝聴しました。

会場の山岸製作所のショールームは満員です。
隣に座っておられた方が「今日は多いな」とつぶやかれていましたから、この震災に対する市民や建築家の思いは強いのですね。

阪神や能登の地震のときの被害の事例から、その時の建築家が果たした応急危険度判定の説明などから始まり、今後の住宅のつくりかたや東京での当日の様子の報告などがありました。
最後に金沢の建築家のお一人が先週一週間被災地に入り文化財などの被害の視察に行ってこられた説明がありました。「なにか建築家ができると言う状態ではなかった。」という生々しい報告には多分我々がテレビで見ているよりもっとひどい惨状なのだろうと想像できます。
そして宮城で金沢から来たと告げると、宮城では昔飢饉の時に金沢から技術支援に来て助けてもらったと言われたそうで、地元では結構有名な話だそうです。それならば今回も金沢が何かをできるんじゃないか、でも何が…、とみんな悩んでいます。すでに被災者の方に空き家を提供されている方の報告もありました。
日本の人は昔から交通や通信が未発達でも隣近所を超えて協力していた事を知りおどろきました。

先が見える事もなく悩んで終わりました。なのに何故集まって議論しちゃうんやろう?

その答えをその夜、NHKでマイケル・サンデル教授の「大震災特別講義」で話してくれました。
ジャンジャック・ルソーは18世紀当時、他者への共感は限定的だとして、「ヨーロッパにいて日本で災害が起きたとしてもヨーロッパで起きた場合と同じ衝撃は受けない」としたけれど、これにみんな同意するか?との質問にほとんどの人は同意しないとの反応です。現代は地域を越えて他者へのシンパシーを感じると…。

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